カテゴリー: 英語学習記録

  • #17 包丁販売で学ぶ英語!料理用語の発見?

    語学学習も兼ねて今日から包丁を販売するアルバイトを始めた。そこで気づいたのは、論文などに書かれている英語は確かに難しいものの、何とか読める。一方で、料理関連の語彙については、ほとんど知らないということだった。

    そこで、自分の英語学習の一環として、包丁の種類に関する英語表現と、包丁を使った切り方の英語表現を、ここに残しておきたい。

    〈包丁の種類〉

    以下では、英語のほうが使用頻度が高いため、英語→日本語の順で表記する。

    ①Chef’s Knife

    牛刀

    三徳包丁

    ②Utility Knife

    三徳包丁

    ペティナイフ

    ③Vegetable Cleaver(野菜専用の平刃包丁) 

    菜切り包丁

    ④Paring Knife

    ペティナイフ

    ⑤Slicing Knife / Carving Knife

    すじ引き包丁

    柳刃包丁

    〈包丁の部品〉

    〈切り方の英語〉

    ① cut(切る)

    This knife can cut through hard vegetables like pumpkin easily.

    Be careful when you cut! The blade is very sharp.

    ② slice(スライスする・薄く切る)

    You can slice tomatoes very thinly with this knife.

    It’s perfect for slicing meat or sashimi.

    ③ chop(ざく切りにする・粗く刻む)

    This one is good for chopping vegetables quickly. You can chop onions, carrots, and other hard vegetables easily.

    ④ dice(さいの目に切る)

    You can dice the onions into small cubes for curry or stew.

    Diced vegetables cook more quickly and evenly.

    ⑤ mince(みじん切りにする)

    ※アメリカ英語では「chop finely」でもOK

    Use the tip to mince garlic very finely.

    This knife helps you mince herbs without crushing them.

    ⑥ shred(細く切る・細かく裂く)

    You can shred cabbage for coleslaw or okonomiyaki.

    The sharp edge makes it easy to shred even soft vegetables.

    ⑦ julienne [dʒuːliˈen](千切りにする)

    ※やや専門的

    You can julienne carrots or daikon for salad or garnish.

    Julienned vegetables look beautiful and cook evenly.

    今後、これ以外にも料理に関する英語表現をもっと共有したい。

    【参考文献】

    脇山 怜(編集)『暮らしの英語がわかる事典』ジャパンタイムズ、2001年。

    南出 康世(編集)『ジーニアス英和辞典 第6版』大修館書店、2022年。

    ※例文等の一部はchat gptを使用しています。

    【タグ】

    語学, 英語, 語彙学習, 実用語彙, 料理, 包丁の名前, 専門用語, 言葉の観察

  • #16 英語の文型について

    昨日同様に、ブログサイト「note」で解説した英文法の一部を抜粋し、こちらでも反映させたい。さて、今回は「文型」についてである。


    英語を話したいとき、てきとーに英単語を羅列するだけでは話していることは全く相手に通じません。

    英語話者は、ある一定の法則パターンに則って話しています。

    そのパターンの一つが、「文型」 です。 

    もちろん、文というのは数え切れないくらいに存在しています。そのため「文の形(型)」というのも、数え切れないくらいあります。

    その数え切れないくらいの文のパターンをある特定のポイントに焦点を当てることで、

    文の型として分けたのが、「文型」ということになります。

    日本で習う「五文型」というのは特に「(述語)動詞」の役割によって、文をパターン化し、5つに分けたものです。

    なので、文の型というよりは、「(述語)動詞の型」と考えておいても良いでしょう。

    また、言ってみればあたりまえのことなのですが、同じ形のパターンを取る動詞は、「同じような意味」になることが多いです。つまるところ、最悪、動詞の意味がわからなくとも、文型さえ取れれば、ある程度「意味」を予測することができるということです。

    逆を言えば、どの文型をとっているか見破れなければ、

    確実な「動詞の意味」は分かりません。

    例えば、「get=得る」とするのは危険です。

    getは、5つの文の型全てで使える動詞です。また、もちろん全て意味が異なります。

    あえてここでは詳しく解説しませんが、動詞の意味は文型を見ないと分からないということは押さえておいてください。

    https://youtube.com/shorts/njkHgcW-PT4?si=lKWqZqKZ6o8SErsV

    (どんな意味があるかチェックしたい人はこちらの動画をご覧ください。)

    ですが、先ほども言及したとおり、本来文の型は数え切れないくらいにあるので、全てをこの5つに分けることは不可能ですし、単純に「型にはまれば全く同じ意味になる」とも言えません。

    とはいえ、英語の文の基礎部分を理解するには良いツールだと思います。あまり揚げ足を取らず、基礎だと思って文型を習得していきましょう。

    文型の全体像

    まずは、それぞれの記号(アルファベット)が何をあらわしているのかから確認します。

    ・S(Subject)・・・主語

    ・V([Predicate]Verb)・・・(述語)動詞

    ・C(Complement)・・・補語

    ・O(Object)・・・目的語

    ・M(Modifier)・・・修飾語

    これらのこと英文法の世界では「文の要素(M:修飾語を除く)」と呼びます。

    英文読解の授業なんかでは、この記号をよく使うので今のうちに慣れておきましょう。

    さて、使い方や意味は、後でみるとして、全体像からみていきましょう。

    これは当たり前のことかもしれませんが、SVまでは共通しています。

    「5文型」というのは、「(述語)動詞」の役割(使い方)によって区分しているので、

    「(述語)動詞」のVまでは、第一文型から第五文型全て同じになるわけですね。

    まず英語では、主語である「何が、誰が」という情報が来て、その後に”結論”である(述語)動詞の「どうした」が続きます。

    英語が、よく「結論を先に言いたい言語」であると言われるのは、このためです。

    逆に、「主語→結論(述語動詞)」の順番ではないと、普通の文(平叙文)ではないと、すぐに分かります。

    例えば、疑問文(be動詞、have動詞、助動詞が先に来る)であったり、命令文(主語を省略して動詞のみ置く)であったりするわけですね。

    また、動詞を見れば、それがいつのことなのか(現在か過去か未来か)、するのかしないのか(肯定か否定か)もすぐに分かります。

    全く日本語とは異なりますね。

    日本語の場合、最後まで言わないと結論が出てきません。

    例えば、

    (英語の場合) I like apples. 

    S(I) V(like) までで結論は分かります。あとは、何が好きかを待つだけです。

    (日本語の場合) 私はりんごが好きです。

    「好きです」の結論が最後にあります。ということは、「好きなのか」「好きではないのか」や「今好きなのか」「前好きだったのか」など最後まで聞かないと分かりません。

    この話し方は、日本語特有で、日本人が英語を書くとき・話すときにも、引っ張られることがあります。

    今のうちから「主語→結論(述語動詞)」の流れを意識しておきましょう。

    ところで、ここまでの説明で単に「動詞」と言わず、毎回「(述語)動詞」というのはなぜか、気になりませんでしたか?

    前回の記事でも注意しましたが、品詞における「動詞」と文を作る動詞の役割である「(述語)動詞」は完全なイコールではありません。それを区別するために、毎度「述語」という文言をいれました。

    英語において、「述語(Predicate)」になれるのは「動詞(Verb)」であるとイコールを結ぶことはできます(述語=動詞)が、

    品詞における「動詞(Verb)」が「述語(Predicate)」であるとは言えません(動詞≠述語)。

    例えば、

    I like to swim in the pool. (私はプールで泳ぐことが好きです。)というのみてみると、

    like(好き)は「述語動詞」と言えますが、 swim(泳ぐ)は「述語動詞」とは言えません。

    述語というのは、文における結論部分です。この文の結論は、「好きです」という部分ですね。

    (to) swim(泳ぐこと)というのが、結論ではないことはお分かりいただけると思います。

    likeもswimも、品詞においては「動詞」になりますが、文においては役割が異なっているわけです。

    そのためわざわざ、「(述語)動詞」と説明しています。

    学校の授業や参考書には、いずれも「V」としていることがあります。

    どちらのことを指しているのか、よく気をつけて学習を進めてくださいね。

    (参考文献)

    英文法総覧

    ロイヤル英文法

    表現のための実践ロイヤル英文法

    動詞による区分(自動詞・他動詞)とは

    文型は、「(述語)動詞」の役割(使い方)によって、文を区分したものと解説しました。

    そうすると、文型の理解には、「動詞」の使い方が必要不可欠になってきます。

    まず大きく動詞を分けるのが、「自動詞」と「他動詞」になります。

    自動詞は、「自分だけでできる動詞」のことで、

    他動詞は、「他のものや人がいてやっとその行為ができる動詞」のことであると、

    ざっくりと理解してください。

    I run every day. (私は毎日走っています。)

    この “run” は、何もなくても「自分だけ」で行為を完結できます。

    He hit the girl. (彼はその女の子を殴った。)

    “hit” は、殴られる対象「他の人」が必要になります。

    少し余談ですが、この例文をみてみると、英語は「見たまま」を表現する言語だと言えます。

    どいうことか、絵を描いてみると分かります。

    左から右に、「見たまま」に流れていることが分かりますね。

    このように、英語は「見たまま」を言葉にする(説明的で分析的および客観的)ので、日本語に比べロジカル(論理的)な言語であると言われることがあります。

    さて、ここで文法に沿って知識を確認していきます。

    相手・対象がなくてもできる動詞を「自動詞」とよび、

    相手・対象があってはじめてできる動詞を「他動詞」とよびます。

    相手・対象のことを、英語で”Object”と言います。

    この”Object”を、英文法の用語に翻訳するときに、英語の文法学者は「目的語」という日本語をあてました。

    つまり言い換えれば、

    相手・対象は「目的語」と言い、

    目的語がいらない動詞が「自動詞」

    目的語がいる動詞が「他動詞」となります。

    今後詳しく解説記事を出しますが、

    まず前提として多くの動詞は、「自動詞」としても「他動詞」としても使うことができます。

    よく学習者の中には勘違いして、

    他動詞は日本語に訳すと「~をする」となることが多いから訳語(「何を?」と聞けたら他動詞)で他動詞か否かを判断してしまう人がいます。

    しかし、実際には、目的語があっても「を」以外の助詞を使うこともあれば、逆に聞けるけど自動詞ということもあります。

    ですから、使い方を知るには、辞書を引く他に方法はありませんので、面倒くさがらず動詞に出会う度に確認していきましょう。

    (参考文型)

    英文法総覧

    英文法の核

    一億人の英文法

    英文法用語の底力

    村端 佳子, 黒木 美佐(2020)「英語の絵本に見られる英語の見方・考え方の一考察 」宮崎国際大学教育学部紀要『教育科学論集』第 7 号32-43 頁

    自動詞と他動詞の更なる分類

    自動詞と他動詞と分けただけでは、まだ文型としての形が見えてきません。

    ここからさらに、自動詞と他動詞も分類していきます。

    完全自動詞

    不完全自動詞

    完全他動詞

    不完全他動詞

    以上4つに分類できます。

    この4つに加え、「完全他動詞」の中に「授与動詞」が入り、計5種類の文の型(文型)が出揃いました。

    これから解説しますので、まだそれぞれの意味は分からなくて構いません。

    もう一度、この図を使って確認しておきましょう。

    第一文型・第二文型には目的語がありませんので「自動詞」、第三文型・第四文型・第五文型には目的語がありますので「他動詞」になります。

    自動詞には2つの文型(文の形)が、他動詞には3つの文型(文の形)があります。

    よく見てみると、それぞれに特徴がありますね。

    目的語がなく動詞のみで終わっているもの、目的語はないのに補語があるもの。目的語が1つだけあるもの、2つもあるもの、目的語に補語が続いているもの。

    この特徴が先ほどの5つの種類の動詞の説明になります。

    完全自動詞・・・目的語がなく動詞のみで終わっている →第一文型(SV)

    不完全自動詞・・・目的語はないのに補語がある →第二文型(SVC)

    完全他動詞・・・目的語が1つだけある →第三文型(SVO)

    (授与動作)・・・目的語が2つもある →第四文型(SVOO)

    不完全他動詞・・・目的語に補語が続いている →第五文型(SVOC)

    (参考文献)

    英文法総覧

    英文法の核

    ロイヤル英文法

    表現のための実践ロイヤル英文法

    「不完全自動詞」・「不完全他動詞」とは?

    ざっと、みてみると、

    「補語」がつくと「不完全●動詞」になると分かってきましたね。

    不完全自動詞(SVC)を挙げて考えてみましょう。

    自動詞なので、O(目的語)はないですね。でも、動詞だけで文にピリオドを打つことことができず、主語の説明を補語(説明)で補うことが必要になります。その不完全さを含んだ自動詞のことを「不完全自動詞」というわけです。

    そうでなく、「SV」だけで終われるか、文の要素とは関係のない「修飾語」だけで終われる自動詞を「完全自動詞」と言います。

    さて、不完全他動詞(SVOC)も見ておきましょう。

    これは、目的語を取るので他動詞です。それに加えて、補語が続きます。SVOCのO(目的語)を説明するために、あとからC(補語)を続かせています。SVOC の C は「Oを主語として見たときの述語」みたいな関係です。

    (参考文献)

    英文法総覧

    ロイヤル英文法

    文の要素と修飾語

    「五文型の概観」の最後は、「文の要素」についてです。

    「文の要素」とは、「文を構成するのに最低限必要な部品」のことです。

    具体的には、

    主語(S)

    (述語)動詞(V)

    目的語(O)

    補語(C)

    のことです。

    修飾語(M)は、「他の言葉をより詳しく説明する」役割で、「述語動詞」の力が届かない言葉なので、

    「最低限必要な部品」ではありません。

    ということはつまり、「文の要素」にはならないことになります。

    例えば、dance「踊る」にbeautifully「美しく」で、

    dance beautifully「美しく踊る」ですが、

    beautifullyの部分はあくまでもdanceを詳しい情報を付け加えたに過ぎません。

    まとめると、いっさいの修飾語をつけない文が、

    英語においては「原型」になるということになります。

    しかし、実際は、例えば第一文型で完全自動詞のみ(修飾語をつけない)の文を構成してしまうと、落ち着きのない響きになってしまいます。なので、基本的には、何か修飾語を伴っている文を見ることが多いことになると思います。

    さて、ここからはそれぞれの文の要素の役割と、

    その文の要素になることができる品詞を復習を兼ねて確認していきましょう。(品詞については#2の記事を参照)

    ・主語

    主語になることができるのは、「名詞」と「代名詞」になります。

    日本語の「何が、誰が」の部分に相当します。

    ・(述語)動詞

    (述語)動詞になれるのは、もちろん「動詞」です。

    日本語の「〜する、〜だ」の部分に相当します。

    ・目的語

    目的語は、「名詞」と「代名詞」がなり、他動詞の後に続きます。

    役割は、動作や行為の対象になることでしたね。

    ・補語

    「名詞」「代名詞」「形容詞」が補語になれます。

    補語は、主語や目的語が「どういう状態なのか」、「どういったものなのか」という意味を補う役割があります。

    補うといっても、補語は修飾語と違い、取り除いてしまうと意味が通じなくなってしまいます。

    ここまでが、「文の要素」と呼ばれる「文を構成するために最低限必要な部品」でした。

    この「文の要素」を付け加えて説明するのが「修飾語」になります。

    ・修飾語

    品詞としては、名詞を修飾する「形容詞」や名詞以外を修飾する「副詞」になるのは予想がつきますね。

    (※しかし、読解授業の際、便宜上「修飾語」=「副詞語句」とすることがあります。実際に、『英文記事で学ぶ英語ワンポイントシリーズ』でも、解説内の板書を同様の形で記号をつけております。)

    【タグ】

    文型, 5文型, 自動詞, 他動詞, 英文法, 英語教育, 言語習得, 認知言語学, 文法指導, 英語学習理論, 文の構造, 英語文法体系, 教養英語

  • #15 英語の品詞について

    1年ほど前、ブログサイトnoteにて、少しだけ英文法の解説をしていた。本来ならそこで多くの人に英語を教えたかったのだが、最近忙しいのでなかなかできずにいる。

    第一回として解説したのが「品詞」という、英語の基礎にして核心とも言える主題だった。せっかくの機会なので、ここでもあらためて、その内容を共有したいと思う。


    英文法の学習、いや英語の学習において最も重要なものの一つが「品詞」です。英語学習者の殆どが「品詞」についてよく分かっていないし、指導者も時間の関係上どうしても省略してしまいがち… 

    しかし、「品詞」というのは、様々なところで応用できる、基礎基本の「キ」です。

    例えば、「to不定詞」を勉強するとき、”名詞”的用法とか、”形容詞”的用法とか、”副詞”的用法とか、出てきますね。

    「品詞」がわからないのに、「to不定詞の”名詞”的用法は”名詞”と同じ働きをします」と言われても理解できるはずがありません。

    実際に、to不定詞の理解を「訳を覚える」ことで止まってしまっているのではないでしょうか?

    使い方まで分かっていますか?

    そもそも品詞を理解していれば、「訳を覚える」ということすらする必要がなくなります。

    この例以外にも、英語学習の上で、たくさんの場面で品詞を考えないといけないときがきます。

    品詞を習得することは、ゲームでいうコントローラーの使い方を知るようなものなのです。

    体系的に英文法を理解するためにも、基礎である「品詞」をしっかり学習していきましょう!

    品詞とは?

    国語辞典で引いてみると、

    品詞というのは「単語を形態・職能などによって分類したもの。」と書かれてあります。

    ようするに、「品詞は、単語が文中で果たしている機能(役割)を表したものである」と言えますね。

    なので、品詞を使いこなすためには、その単語の役割がなんなのかを理解し、習得する必要があります。

    ここで注意なのですが、一つの単語に一つの品詞(役割)が当てられているわけではありません。一つの単語には、複数の品詞(役割)が当てられている場合がかなりあります。

    簡単な例でいえば、”train(トレイン)”は、「電車」という名詞もあれば、「トレーニング(訓練)する」という動詞もあります。

    もう少しレベルを上げれば、”patient(ペイシェント)”なんかは、「患者」という名詞と「しんぼう強い」という形容詞があります。

    そもそも、単語に品詞が当てられているというよりは、「文の中でどんな風に使われているか」で品詞は変わるという認識の方が適切でしょう。

    (参考文献)

    新明解国語辞典第7版

    ジーニアス英和辞典第5版

    品詞の数

    さて、まずこの質問からしてみましょう。

    「品詞の数はいくつありますか?」

    この質問は、品詞を理解できる最低条件が整っているかの確認に使えます。ゲームのコントローラーのボタンの数をまず知るというようなことです。

    では、答えられますか?無限にあるように感じますか?

    「名詞?」「疑問詞?」「冠詞?」「関係詞?」「形容動詞?」…

    早速答えを言えば、「8つ」です。

    案外少ないような気がしますね。

    名詞

    代名詞

    動詞

    形容詞

    副詞

    前置詞

    接続詞

    感嘆詞

    この8品詞が、日本の学校教育で一般的に教えられるものです。

    これらは、品詞の第一段階目のざっくりした分類です。

    さらに詳細にそれぞれの品詞の中に、細かい分類がたくさんあります。

    例えば、「名詞」の中に、

    「可算名詞(数えられる名詞)」や「不可算名詞(数えられない名詞)」があったり、

    「代名詞」の中に、

    「指示代名詞(this / that)」や「人称代名詞(I / you / him など)」、「不定代名詞(one / other / anotherなど)」があったりします。

    あれ?「疑問詞?」「冠詞?」「関係詞?」「形容動詞?」は?

    という質問にもお答えしておきましょう。

    「疑問詞」は、「疑問代名詞(who・whom・whose・what・which)、疑問形容詞(what・which・whose)、疑問副詞(when・where・why・how)」 の総称のことです。

    「冠詞」は、「形容詞」の中にある詳細な分類の一つです。

    (※冠詞を含めて一つの別の品詞として考える場合もあります。そのときは、品詞は全部で「9種類」になります。)

    「関係詞」は、「関係代名詞(that・which・who(m)・whose・what)、関係副詞(when・where・why・how)、関係形容詞(what・which) 」  の総称のことです。

    「形容動詞」は、日本語文法に出てくるもので、英語の文法に「形容動詞」は存在しません。

    品詞を覚えよう

    品詞というのは、英文法を理解するのに最低限必要なものです。

    ひとまず分からなくても構わないので、この8つをまずは覚えてしまいましょう。

    細かな役割は、後でみることにします。

    名詞

    代名詞

    動詞

    形容詞

    副詞

    前置詞

    接続詞

    感嘆詞

    「名詞、代名詞、動詞」

    「形容詞、副詞」

    「前置詞、接続詞、感嘆詞」

    このグループで覚えてしまいましょう。

    大まかなあ役割は以下の通りです。

    「名詞、代名詞、動詞」・・・主語と述語になる(文を構成する)

    「形容詞、副詞」・・・修飾語になる(文に飾りをつける)

    「前置詞、接続詞、感嘆詞」・・・その他

    この8つを把握するところから品詞の学習は始まります。

    これからは、「名詞が….」や「接続詞の使い方は….」など、すでに登場人物を全員わかっているという前提で解説を進めます。

    一旦ここまでをまとめました。

    確認しておきましょう。

    また品詞の詳細についてはこれから見ていきますので、軽く目を通しておいてくださいね。

    (参考文献)

    英文法総覧

    英文法の核

    それぞれの品詞の役割

    ここからは、簡単にそれぞれの品詞の役割を確認します。

    (さらに詳しい品詞の解説については、今後のNote記事にご期待!)

    ・名詞

    名詞は、「人やものの名前をあらわす」と説明されますね。

    しかし、名詞の役割は?と聞かれて、このように回答しては、答えになっていないと言えます。

    名詞の役割は?と聞かれたら、「主語」「補語」「目的語」と答えましょう。

    今はまだ「主語」「補語」「目的語」の意味が分からなくても大丈夫です。

    具体的な名詞の単語は prince / book / computer / tea / paper / Osaka / Eiffel Tower などがあります。

    ・代名詞 

    代名詞は、「名詞の代わりに使われる」もののことです。

    名詞の代わりなのだから、もちろん役割も名詞と同じです!

    (イメージとしては、「リーダー代理はリーダーと同じ仕事をする」ような感じです。リーダー代理が来たのに、リーダーの役割を担わないで、経理をし始められると、目が点状態ですよね?代わりなのに他の仕事(役割)をされるとびっくりしますね。)

    つまりは、「主語」「補語」「目的語」が役割になります。

    さらに、大きく分けて、代名詞は、

    「I / my / me / mine」などの「人称代名詞」、 「this / that / these / those」の「指示代名詞」、「one / other / another」などの「不定代名詞」があることもおさえておきましょう。 

    ・動詞 

    動詞は、「主語の動作や状態を表す」ことばのことを言います。

    役割は、「(述語)動詞」になるということです。

    品詞における「動詞」と文を作る動詞の役割である「(述語)動詞」は完全なイコールにはなりません。

    詳しい解説は、「文型(動詞の型)」の解説に任せるとして、とりあえず「動詞」は「(述語)動詞」になると覚えてしまいましょう。

    また、動詞は、「動作を表す」と説明するだけでは「動詞」というものを完全に説明できていないことにも注意が必要です。

    動詞には、動作を表す「動作動詞」と状態を表す「状態動詞」の二種類あります。

    例を挙げてみれば、

    「write(書く) / read (読む)」などは動作を表しているので動作動詞で、

    「think(考える) / love(愛する)」などは状態を表しているので状態動詞となります。

    ・形容詞 

    「名詞の様子や性質、状態などをあらわす」というのが形容詞になります。

    一般的に「名詞を説明することば」と言われることが多いですね。 

    役割をと言えば、二つです。「名詞を修飾する」ことと、「補語」になること。

    「名詞を修飾する」はすぐに出てくるのに、なかなか「補語」になるは出てこないので、すぐに思い出せるようにしておきましょう。

    かなり大雑把な説明にはなりますが、この「名詞を修飾する」形容詞の使い方を「限定用法」、「補語になる」形容詞の使い方を「叙述用法」と言います。

    I know the smart girl.

    (私は、その頭の良い女の子を知っています。)

    これは、smartがgirlを説明しているわけですが、

    このとき「色々な女の子(girl)の中でどんな女の子(girl)なのかを区別(限定)」しているので、「限定用法」と言われます。

    一方で、

    That girl is smart. 

    (あの女の子は頭が良いです。)

    のように「補語(be動詞isの後ろ)」にきている場合は、

    「女の子(girl)という名詞を単に説明(叙述)」しているので、「叙述用法」と言います。

    ・副詞 

    副詞は、学習する上でかなり苦戦する人が多い品詞の一つです。

    でも、ゆっくりと確認していけばそれほど難しくはありません。

    まず、副詞は、「程度や頻度など」をあらわすと覚えましょう。 

    主に役割として「動詞・形容詞・副詞・文など(名詞以外)を修飾」します。

    形容詞は「名詞」を、副詞は「名詞以外」を修飾すると考えれば暗記量が減りますね。

    しかし、副詞は「文の要素(主語・(述語)動詞・補語・目的語)」にはなりません。

    いわゆるSVOCには、なれないのです。副詞を見かけたら、その点注意しましょう。

    さて副詞の例を見てみます。

    He runs so fast.

    (彼は、とても早く走る。)

    この文では、fast(副詞:早く)はruns(動詞:走る)を修飾していて、so(副詞:とても)はfast(副詞:速く)を修飾しています。

    副詞は、このように「動詞」を修飾することも、

    「副詞」が「副詞」を修飾することもあります。忘れないでくださいね。

    ・前置詞

    前置詞は、「場所や時などをあらわす」品詞です。

    前置詞は、単体では使われず、必ず後に名詞が続きます。

    書いて字の如くですが、「名詞の前に置く詞[ことば]」で「前置詞」です。

    役割としては、<前置詞+名詞>のかたまり(前置詞句)で形容詞と副詞の働きになります。

    早速ここでも応用が効いてきましたね。形容詞と副詞の役割はなんでしたか?

    形容詞は、「名詞を修飾する」ことで、

    副詞は、「名詞以外を修飾する」ことでした。

    ・接続詞 

    「単語や句、節などをつなぐ」ものを接続詞と言います。

    接続詞は、単に二つを同じよう(並列)につなぐ「等位接続詞」と、

    文を繋ぎ名詞や副詞のカタマリとして働く「従属接続詞」があります。

    I have a pen and an apple.

    (私は、ペンとリンゴを持っています。)

    このandはa penとan appleをそのまま並列で繋いでいます。

    I don’t care if you don’t have money.

    (私は、あなたがお金を持っていなくても気にしません。)

    ここではifが接続詞です。

    Ifは副詞のカタマリを作っており、if you don’t have money(あなたがお金を持っていなくても)が、

    don’t care(気にしません)の動詞を説明(修飾)しています。

    ここでいう、andが「等位接続詞」、ifが「従属接続詞」になります。

    ・感嘆詞(間投詞)

    感嘆詞は、「驚きや喜び、感動などの感情をあらわす」ものです。

    oh / ouch / wow などが挙げられますね。

    この感嘆詞は、感情を表すわけなので、他の品詞に比べると”文法的”重要性はそれほど大きくはないと思います。

    こういう種類の品詞があるということだけ知っていれば十分です。

    もちろん深堀すれば面白いので、英語が得意!と言えるようになってから勉強してみてください。

    (参考文献)

    英文法総覧

    英文法の核

    一億人の英文法

    【タグ】

    品詞, 英文法, 英語教育, 言語習得, 認知言語学, 品詞分類, 品詞理解, 文法指導, 英語学習理論, 品詞の役割, 文の構造, 英語文法体系, 教養英語

  • #9 斬れる英語と英語学習法

    僕の英語学習について尋ねられることが時折ある。そのたびに、つい説明がましく、ややこしいことを言ってきたように思う。というのも、これまで実に多様な学習法に手を出してきたからである。

    だが、最近の学習はきわめて単純である。もっぱら、アメリカのニュース雑誌『TIME』を読み、リスニングについては『New York Times Audio』を利用している。それだけだ。

    みなさんが思われているような、いわゆる文法問題を解いたり、リスニング問題を解いたりすることは、ほとんどない。

    もちろん、「文法」と言われる分野にまったく触れていないわけではない。英語学の総論的な本や、統語論、認知言語学といった言語学に関する本を読むことはある。ただし、それは文法問題を解けるようになるためというよりも、言語そのものの仕組みに関心があるからであって、一般的な意味での「文法学習」とは少し違う

    それでも、文法問題が解けなくなったとか、解けてもその根本が理解できない、というようなことはない。むしろ、日々、英語力は確実に育っているという実感がある。というのも、僕は日常的に英語を教える機会が多く、また週に数回、英語を使う必要のある施設でも働いているからだ。そのおかげで、学校英語的な理論も、話すときの感覚も、衰えてはいない。

    とはいえ、だからといって「読む・聴く」というインプットの訓練を怠っているわけではない。むしろ、これまで以上に意識して取り組んでいる。その中で、冒頭に挙げた『TIME』や『New York Times Audio』は非常に役に立っている。
    ただ、せっかくこうして学習の記録を保管できる場所があるのに、それを活用していないのはもったいない気がしてきた。

    というわけで、これからは、『TIME』や『New York Times Audio』から得た「覚えておきたい」あるいは「使えるようになりたい」英語表現・語彙などを記録・紹介していこうと思う。

    ここまでは、あくまでその告知である。
    なぜ僕が今、『TIME』を読むのか。その理由についても少し触れておきたい。

    僕は、今は亡き同時通訳者・松本道弘を英語の師と仰いでいる。彼は英語と武道を重ね合わせ、「英語道」という独自の理念を築いた人物だ。海外経験がなかったにもかかわらず、その英語は「斬れる英語」だった。

    「斬れる英語」というのも彼の造語で、日本人が使いがちな、息の詰まった硬直した英語ではなく、自在で鋭く、生きた英語のことを指している。
    僕はまだ、「斬れる英語」を使えてはいない。その「斬れる英語」を使えるようになるために、僕は今も英語を学び続けている。

    松本道弘は『TIME』を主要なインプット源としていた。そして、それを強く勧めてもいた。僕はその姿勢に感化され、自分も『TIME』を読むことにしたのだ。

    彼の理論によれば、英語習得の道には「迷人 → 鉄人 → 達人 → 名人」という段階があるという。僕自身は今、「鉄人」と「達人」の間にいると感じている。

    鉄人とは、単語を一つひとつ追うのではなく、英語をセンテンス単位で読めるようになった状態を指す。達人とは、行間を読み、文の背後にある「ハート」、つまり文脈や話者の思いまでも読み取ることができる段階である。もちろん、これは読み手としての話だけでなく、書き手・話し手としても同じことが求められる。

    僕の英語は、まだ肩に力が入りすぎていて、その「ハート」を感じ取るまでには至っていない。どうしても英文を追いかけるように読んでしまい、ニュースとして楽しめてはいない。つまり、まだ『TIME』を「読んでいる」というより、「必死に追いかけている」という段階にある。

    松本氏は「鉄人」の段階でこそ、多読・手書き・英英辞典の活用が重要だと言っている。僕もそれに倣って、今後はさらにそれらを意識的に続けていきたいと考えている。

    もちろん将来的には、「斬れる英語」を口にできるだけでなく、それにふさわしい英語を書き、読みこなす力も備えていかなければならない。
    そのためにこそ、『TIME』のような高密度・高品質な英語を、繰り返し読み、手を動かしてそうした力を身につけていきたいと考えている。

    この場所に、その学習の記録を少しずつ残していこうと思う。
    どうか、温かく見守っていただきたい。

    【参考文献】
    松本道弘『「タイム」を読んで英語名人』講談社+α新書、2000年。

    【タグ】
    英語学習,同時通訳,TIME,松本道弘,英語道,学習記録,英語読解